英語民間試験の最新情報

全高長が英語民間試験の公平性の確保を求めて文部科学省に申し入れ

全国高等学校長協会（全高長）は、2020年に始まる大学入試共通テストで活用される英語の民間試験について、文部科学省に早急な対応の申し入れをすると発表しました。これは受験機会の公平性に関しての疑問や不安が解消されていないことが原因です。

地域によって格差が広がる？

大学共通テストでは、「英検」や「GTEC」など6団体7種類の民間試験の成績が使われますが、それぞれのテストの実施回数や会場数に差があります。さらに受験毎に検定料がかかり、経済状況が苦しい家庭の生徒が不利になるなどの問題が解決されていません。また、民間試験の開始が20年4月に迫っていますが、具体的な会場や日程など確定していない部分にも問題があり、受験生には不安が広がっています。

全高長は、試験の運営団体に実施方法を早期に固めさせ、生徒や高校への周知を徹底し、希望日に全員が受験できる体制を求めていくようです。

３つの新方式英検がスタート

2020年度の大学入試英語成績提供システム（大学入試共通テストでの英語民間試験を活用）で利用できる英検の方式は英検CBTと英検2020１day　S-CBT、英検2020　2days　S-Interviewです。（英検2020　2days　S-Interviewは障害などを理由として試験を受ける際に配慮が必要な方への特別処置として位置づけられています。）

「英検CBT」と「英検2020　1day　S-CBT」の違いは？

英検CBTは従来と同じ内容ですが、リーデイングテスト、リスニングテストはマウスの操作、ライティングはタイピングによる解答（CBT*）となります。スピーキングは録音式となり、全ての試験でコンピューターの操作が必要となります。パソコン操作の得意な方にお勧めの試験です。

また、英検2020　1dayS-CBTは、リーデイングテスト・リスニングテスト・ライティングテストは解答用紙にマークまたは記述する形式（PBT**）。スピーキングテストは英検CBTと同じく録音式で行う試験になります。

　*CBT：Computer-based Testing（コンピューターを使用して受験するテスト）

　**PBT：Paper-based Testing（解答用紙にマークまたは手書きで解答するテスト）

S-CBTでは予約が可能

大学入試英語成績提供システムのスタートに伴い、受験申込の殺到が予想されるため、現高校2年生は、英検2020年1dayS-CBTの第1回テストから受験予約ができるようになります。第1回の予約申込は2019年9月・第2回が2020年1月になり、予約申込者は2020年２月（第１回）、2020年６月の本申込をすることができます。予約金は3,000円（税込）。

※本申込の際には検定料と予約金の差額のみの支払いになります。

試験は第１回が2020年の４月から７月、第２回が８月から11月の実施です。

予約時期が早いので受験予定の現高校２年生予約申込を忘れないようにしましょう。