問題
\[x^{2}+x+1=0\]の解をα,βとするとき\[\alpha ^{3}+\beta ^{3}\] の値を求めよ。
\[x^{2}+x+1=0\]の解をα,βとするとき\[\alpha ^{3}+\beta ^{3}\] の値を求めよ。
因数分解して解がすぐに出せなさそうだから、解の公式を使えばいいのかあ?
でも面倒くさそう。
確かに面倒くさいですね。αとβを出せと言われているわけではないので
解を求めずにやる方法を考えましょう。
解と係数の関係とか使えそう
「解と係数の関係」から、α+β=-1、αβ=1を使って導くという手もあります。 が!
ここでは一瞬で出来る必殺技を伝授。
数学の出題者はこういう仕掛けが大好きなんです。ぜひ皆さんも使ってみてください。
解と係数の関係を使う
じゃあ、まずは解と係数の関係を使ってみましょう
解と係数の関係から、α+β=-1、αβ=1であることがわかります。それを利用して
\[\alpha ^{3}+\beta ^{3}=(\alpha +\beta )(\alpha ^{2}-\alpha \beta +\beta ^{2})\] に代入して導くことができます。解を出さないでも解けるね。でもまだちょっと面倒。
必殺技を教えて欲しい。
ヒント! 解の公式ですんなりと解けない問題は、立方根を疑うべし!
一瞬で出来る必殺技
<必殺技> αとβが1の立方根、 だということに気づけば一瞬で解くことができます。 \[\begin{aligned}x^{3}=1\\ x^{3}-1=0\\ \left( x-1\right) \left( x^{2}+x+1\right) =0\\ x=1,\omega ,\omega ^{2}\end{aligned}\] \[\alpha ^{3}+\beta ^{3}=1+1=2\]指数が3ならなんとか解の公式を使っても導けますが、6や9というように大きな3の倍数になるとちょっと気が遠くなるような計算量ですね。
\[\alpha ^{6}+\beta ^{6}=1+1=2\]いかがでしょうか?
これを少しひねって、指数が3の倍数になっても同じ解答になります。
実はこの問題とにかく頻出。素直な高校生を悩ませるようです。
気づけば一瞬、気づかなければ…5分?10分?ここで大きな差がつくので是非とも身に着けてくださいね。
3の倍数を使った問題は多いので、要チェック!