皆さんはどのように学力が伸びると考えているだろうか。
もちろん色々な考えがあると思うが、私個人が今まで勉強をしてきてたどり着いた答えは、
学習量=量×質×方向性
を最大化することだと思っている。
学習の効率をあげる3つのパラーメーター
3つのパラメータをここで定義すると、
量:勉強時間
質:単位時間あたりの学習効率
方向性:第一志望合格などの目標を「最短で」達成するための勉強方針
である。
単位時間???なんかどこかで聞いたことがあるような気がするけど難しい言葉遣わないでほしい……という人も安心していただきたい。今から解説する。
量と質と方向性が大事
まず「量」は分かりやすい。一日に何時間勉強したか、または何らかの受験までにトータルで何千時間勉強したかのような絶対的な勉強量のことである。勉強量が学力に対して直結することは皆さんもよくお分かりのことだろう。
次に「質」である。要は、一時間あたりにどれだけ密度の濃い勉強ができたかということである。集中して一時間に15問の問題を解くこともあれば、何らかの要因により集中できずに5問しか解けないようなこともあるだろう。
この「量×質」の部分が実際の勉強量になる。なぜなら勉強量というものは費やした時間ではなく、解いた問題の量で決定されるからである。費やした勉強時間だけで満足する人がよくいるが、それは正しくない。
一日に15時間勉強して、一時間当たり5問問題を解く人は一日に75問しか解くことができないが、10時間しか勉強しなくても一時間当たり10問解く人は一日に100問解けるのである。こう書くと、単位時間あたりにどれだけ集中して質を高められるかが、量と同様かそれ以上に重要であることを納得して頂けるはずだ。
それ以上と書いたのは、特に受験勉強において量で差をつけるのが難しいからである。高3になれば皆勉強するのが当たり前という雰囲気になるので、差をつけるとするならば高3以前に受験勉強を始めるという戦略をとるしかない。だが、多くの人が高3になってから受験勉強を開始することを考えれば、多くの人にとってやはり受験勉強の量で差をつけるのは難しいということになるのである。
最後に「方向性」である。
いくら一日に集中して沢山の問題に取り組めたとしても、その問題が本当に今解くべき問題なのかは常に考慮しなければならない。
すなわち、今解くにあたり適切な難易度であり、かつ評判の良い問題集を取り組む必要があるのだ。受験初期に英単語や文法から始まり、短い構文が取れるようになり、センター程度の文章が読めるようになり、難解な二次試験の文章が読めるようになるように、その時期その時期で解くべき問題集は異なる。こういった最短で志望校に合格する戦略のようなものが方向性であり、この「方向性」が伴って初めて「量×質」が報われるのである。
この方向性は自分自身だけで決定することが難しく、私の場合は東進のスタッフなどと一緒に考えていた。私はここに東進を活用すべき理由があると考えている。
今回伝えたいことは、「量」だけではなく「質」や「方向性」もしっかりと意識してほしいということである。
特に、集中がきれればすぐに落ちてしまう「質」のパラメータは毎日勉強が終わった後に、本当に高い状態を維持できたか顧みることが必要である。